近年、高齢者福祉施設内の「個室」においては、センサー等の見守りシステムが充実し、利用高齢者のベッドからの転落や転倒などの事故防止や事故発生後のすみやかな対応に一役買っている。
　一方、利用者の多くが日中の居場所として利用している施設の共有スペースである「デイルーム」においては、センサー等の利用が難しいため見守りシステムなどは、ほとんど存在しない状況にある。そのため、施設の介護職員は、デイルームにいる高齢者に対して、常に気を配っていることが必要であり職員の負担増となっている。それにもかかわらず、多くの高齢者が利用するデイルームにおいては、なかなか全員の行動を常時把握するのは難しく、転倒や車椅子からの転落などの事故につながる可能性がある。
　そこで、私たちは、デイルームを見渡すことができるカメラとAI技術を用いて、高齢者の行動を予測し、転倒や転落をリアルタイムに防止するシステムの開発を提案する。